冥護の抱擁 / 化繊,テグス,ワイヤー / ミシン刺繍 / 2021
特殊照明によって空間に広がる影が拡大・縮小する
人の肌に影が触れる様子
音楽:あんどさきこ
映像:タケツナ サユカ
冥護の抱擁
京都の現代美術ギャラリー KUNST ARZTにて個展を行う。
新型コロナウイルスの蔓延により、人とのふれあいそのものが良くないことになってしまった。社会や日々の営みを死守するため、どの細菌であるかなどもお構いなしに排除することを選び、未知の戦いを続けている。そんな中で湧き上がってくる身体感覚は〈抱擁〉だった。
海を眺めているとき、山から風が肌を撫でるとき、陽の光を浴びているとき。
大きなものからの恵みを受けて包まれるような抱擁を、私の体は強く求めているのだと感じ、直接肌でふれあうことは叶わなくとも、包まれることで得られる安堵を形にしたいと考えた。
繊維の模様と光と、そこから生まれる影の模様に鑑賞者の肌が触れる空間作りを行った。
DM制作:おかだしほ
撮影:こまき あいか